豊田城山城跡ボルダーその3

2006年 4月10日記

 日曜日に豊田の城山城跡エリアに行ってきた。相棒と一緒だったのだが、相棒の体調が悪く、相棒は自動車の中で寝ていたため、小生一人だけで、何時もの古美山の方々とごいっしょさせていただくこととなった。

 日曜日の朝11時頃、名古屋の用事先を出発した。途中、昼食を取ることも考えたが、結局は途中のコンビニでパンを購入した。

 12時少し過ぎに古美山に到着すると、何時もの古美山の方たちが、駐車場のトイレの前に車座になってその日の行く先を相談されていた。すでに12時を回ってしまっていたから、もういらっしゃらないかと思ったのだが、どうやら間に合ったようだ。

 すでに殆ど満杯状態になっていた駐車場の隅に自動車を停め、仲間のもとに行ってみると、今回もこころよくお誘いの言葉をかけてくださったので、喜んでごいっしょさせていただくことにした。

 今回は大田の城山城跡エリアに行くとのことだったので、一応お仲間の方の自動車の後について歌石の駐車場に移動した。

 まずは、先発隊の小生を含めた4人ほどで、エリアに向かった。今回は、双子岩の近くの昨日仲間の方々が挑戦してなかなか登れなかったらしい、スラブに行くとのことであった。

 俊トラ岩の前を通り、思いでエリアを抜けて、双子岩エリアに到着した。

 そこから、少し上のほうの岩を教えていただいた後、目的の岩に向かった。目的の岩は、板チョコ岩の斜め下の方にある岩である。

 その岩は、ちょっとした斜面に立ち上がる、見た目はそう難しそうには見えない、やや寝た感じのスラブである。真中あたりから傾斜はより寝てくる。水平クラックや、ちょっとしたホールドになりそうな場所にはチョークの跡がたくさん残っている。そこを前日の土曜日に何人かの人達でトライしたらしいのだが、結局は登れなかったらしいのである。

 着くなり、一人の方が、取り付き始めた。小生ともう一人が写真機を構えた。すると、取り付こうとしていたその方が、それに対して、プレッシャーになるからと抗議をしてきた。小生、それもそうかと、カメラを下ろした。

 水平クラックに両手を添え、左足を少し高くに上げて離陸をする。続いて、右足をチョークのいっぱい着いたちょっとした出っ張りに上げ、その足に体重を移し、左手を真中より少し上の、チョークの着いたちょっとしたホールドに持ってゆき、そのまま右足に乗り込んで立ち上がったら、その上に走るフレークの淵に手が届く。そんなムーブで一撃した。

 えっ、そんなに易しいの。そんな感じで昨日挑戦していた方が声を発した。

 どうやら、離陸がしにくく、右足を上げ、乗り込んでいったちょっとした出っ張りが調度よいホールドになるので、その出っ張りを右手で使って離陸していたらしいのだが、そうすると、その右手が離せなくて、はまっていたらしい。

 もう一人の方が、そのムーブで第二登する。グレードはCとか。小生も真似をしてみたが、水平クラックのホールドが持ちきれず、左足が滑ってしまった。

 その面の左側がムーブA難度のBだというので、先に登った人の真似をして登ってみた。

 離陸が出来ない。すると、別の方が、スタンスを教えてくれた。

 そのスタンスで離陸したら、離陸は出来た。しかし、次のスタンスに立ちこむことが出来なかった。

 その方は、スタートホールドはガバだというのだが、決してガバではない。確かに離陸時はガバっぽいのだが、体が上がってくると指先で押さえ込まなければならなくなってくる。左足はガバスタンスではあるのだが、少し左に外れており、少し斜めだからなかなかうまく立ち込めない。その足に立ち込まなければ手が離せないのである。

 何回かそのスタンスへの立ち込みに失敗した後、やっと上の水平クラックが取れた。あとは手も良いし、スタンスもあるから、そのまま上に抜けた。

 何とか登れたけど、決してA難度のムーブではない。事実、その後も何人もがトライしながら登れた人は少なかった。

 次は、その岩のその面の左側の面である。そこには少し上のほうに大きなフレークが張り付いている。そのフレークをアンダーで持って離陸する課題である。こちらもB難度らしい。

 ホールド、スタンスを教わってやってみたら、離陸が出来、フレークの上から、その上の水平クラックっぽいところを取ることが出来た。しかし、足はどちらかというとスメアッぽいから次の手が出せない。すぐ目の前に二つのガバに近いホールドがあるのだが、その今にも滑りそうな狭い水平クラックから手が移せないのである。すでに2mちょっと登ってしまっているから、落ちるわけには行かない。ほんの20cmか30cmくらいの距離だったのだが、意を決して、右手をデッドで飛ばしてみた。腕が曲がってしまってはいたが、何とかガバチックなホールドを取ることが出来た。

 その次は、限りなくBに近いA課題の左のカンテの左側を登るC難度の課題を教えていただいた。

 左手は左のほうの横長の浅めのポケット、右手はカンテの右側の水平クラックのアンダー、足は、右側の結構かかるスタンスに右足という格好で離陸し、その右足に乗り込んで、右手で上のほうのホールドを取りに行く。そんなムーブなのだが、これがなかなか出来ない。右手を離すと体が開いて、上のホールドをスタティックには取れなくなってしまうのである。

 体をガッチリと固め、右足にしっかりと乗って右手を離さなければ右手は出ない。その右手のホールドは飛びついて止まるホールドではない。足に立っていなければ持ちきれないホールドである。

 左足を開いてみたり、右足の乗る場所をより右のほうに持っていってみたり、何回かやってみたのだが、なかなか右足に乗れない。おまけに、その一回の試技に結構な力が必要だから、なかなか続けては出来ない。やっと、二度ほど右手のホールドが取れ、その内の一度は足を上げようとしたが、スタンスが見当たらず、結局その先には行けなかった。

 第二陣の方々が到着した。その方々が、限りなくBにちかいA課題や、その右のスラブ、その左のカンテの左側の課題などを触りだす。先に一緒にきた方々は、その岩の斜め下のほうの岩に移動する。小生はそのままその岩に残り、第二陣の方々の登りを見学する。

 何時もお世話になる方が、その岩の下の岩のA難度の課題を教えてくれたので、その岩に行ってみた。

 そんなに大きくはなく、傾斜もそれほどない、なんとなくボコボコした岩である。

 まずは左側。なんとなく登って、岩の上の木が邪魔だったので、何とかその木を掴まずに岩の上に這い上がろうとしたのだが、結局は、その木をつかんでしまって上に抜けた。

 右側。もう少し難しかったが、なんとなく左に寄って、結局同じ木をつかんでしまった。

 ついでに他の方々の、他の岩での登りを少し見学してから、またスラブの岩に戻った。

 大分休んだ感じで、先ほどのC難度の課題を触ってみたら、スタティックに右手が取れた。先に、そのホールドが取れてから落ちたときに、左足はスメアだと教えてもらっていたので、何とか左足をスメアで体を上げて、右足を開いたら、右のスタートに使ったクラックに足が届いた。これ幸いと、そのクラックに乗ってみた。すると、その右側の限りなくBに近いAの上部と同じになってしまった。で、そのままその右側の課題と同じに上に抜けた。

 なんだか教わったラインとは違うような。そのラインを教えてくれた方は下のほうにいたので、そのラインを聴けないから、まぁ、それで良しということにしてしまった。

 そのラインをもう一人の方が登ったのを見ていたら、やっぱりなんとなく違う気がしてきた。確か、左のフレークを左手で持って上に抜けるといわれたような気がしてきたのだ。で、そう言ってはみたのだが、スタートのクラックに乗ってしまうと左に行くのは限りなく不可能に近くなってしまう。小生の次に登った方も同じ考えのようだったので、その場は一応それで良しとしておいた。

 その課題を教えてくれた方が戻ってきたので、聞いてみたら、やはり左のフレークを使って、カンテの左側を登らなければならないと教えてくれた。また登りなおしとなってしまった。

 なぜだか、スタート後の右手で少し上の右のホールドを取るムーブがスタティックにスムーズに出来るようになっていたので、難なくそのホールドを取り、右足はスタートホールドの左のちょっとしたフレークの淵に上げて左の大きなフレークの淵を取りに行った。

 フレークは取れたのだが、その後、体が上がらずに上に抜けることは出来なかった。

 少し休んで、やってみたら、大きなフレークが取れ、そのフレークを両手持ちしたら、足が上がって、先にやった課題の上部と同じになった。前回はおっかなびっくりのデッドだったのだが、今度は他の方のムーブを参考に足を上げておいたから、前回よりは少し余裕が出たデッドでボッチリを取り、上に抜けることが出来た。

 この豊田の新しいエリアのC難度課題を登ったのは、多分この課題が初めてではないかと思う。なんとなく嬉しくなってしまった。

 この岩の課題名だが、昨日は黄砂がひどく、太陽が青く見えたらしい。そのために、正面のスラブ課題は「青い太陽」、グレードは最初はCだったのだが、皆の意見を参考にDに格上げされた。その左の難しいAは結局Bとなり、課題名は「甘エビ」、その左は何だっけ。だったと思うのだが。

 既に5時頃だったので、何人かの方が先に引き上げていったが、小生は、帰り支度を終えてはいたのだが、そのまま残り、下の岩の人達と合流した。

 こちらの岩にはやさしい課題はない。既に帰り支度も終わっていたから、ただ他の人達の登りを見学するだけであった。

 時計を見たら、5時15分頃になっていた。これから岡崎に出て、食事をして、掛川から裾野までを国道1号を使うとしたら、そうのんびりとはしていられないかも。相棒も下に残してきているし。日はまだ高いが、そろそろ帰ったほうが良いかもと思い至り、急遽帰ることにした。

 そんなことなら、先に帰った方々と一緒に帰ったほうが良かったのだが、一人で帰ることとなったものだから、途中、少し道をはずしたりしながら、自動車まで帰りついた。

 横に停まっていた自動車で、ボルダーマットを持ったお兄さんが帰り支度をしていたので、どこからきたのか聞いてみたら、名古屋からとのことだった。その人は、大田エリアで登っていたらしかった。

 岡崎で、もしかするとウエストポーチを歌石の駐車場で手を洗ったときに置いてきてしまったのではと不安になり、脇道に入り、自動車を停めて探してみたら、自動車の中にウエストポーチがあった。良かった良かった。

 岡崎のインターから東名高速に乗り、新城のパーキングエリアで夕食にした。味噌カツ定食と、鯖の味噌煮定食がともに650円だったので、どっちにしようか一瞬迷ったが、相棒とともに味噌カツ定食を食べることにした。ちなみに、豚汁定食は450円だった。どちらにしても、結構安くで夕食が出来るようだから、今度からはここも選択肢のひとつに入れることにしよう。

 掛川インターから一般道に下りた。そのインターから、掛川バイパスに出ようとしたのだが、一本手前の交差点を曲がってしまい、少し狭い道を走らされてしまった。間違えたから言うわけではないが、掛川インターから掛川バイパスへの道は少しわかりにくいようだ。一般道への出やすさから、牧の原や菊川よりも手前の掛川インターで降りたのだが、もう一つ手前の袋井インター辺りのほうが一般道には出やすいので、もしかすると、通勤割引の利く距離よりは大分短くはなるが、袋井インターで国道1号に降り、そこから磐田バイパス、掛川バイパスと走ったほうが速いかも知れない。

 藤枝バイパス、静岡から由比にかけての道と、ほぼ自動車専用道のような道を信号もなく順調に走って行けたのだが、富士の近くの交差点で事故があったらしく、20〜30分ほど渋滞してしまい、のろのろ運転になってしまったが、その後は順調に走ることが出来た。

 途中、富士道の駅に寄ってみた。

 下り線の富士道の駅は駐車スペースが少なかったが、上りは駐車スペースもそこそこにあり、上りの方が快適な感じがした。自動販売機でキウイフルーツのアイスを購入し、それを食べながら少しのんびりしてしまった。

 そこから先の国道1号は片側2車線あるいは3車線になるので、渋滞することもなく順調に裾野まで行くことが出来た。

 裾野からは東名に乗った。今回はETCカードの挿し忘れはなかった。

 ここから東京までの区間は、早朝深夜割引の適用範囲なので、夜の10時から朝の6時までにこの区間に入るか出るかすれば良いため、深夜割引の様に、途中、12時を待つための時間調整は必要なく、10時過ぎであれば都内に入れるので、それだけ早めに家に帰ることが出来る。

 結局、海老名サービスエリアで休憩をしてしまったので、東京料金所通過は11時58分となってしまった。でも、以前よりは少しは早い。豊田をもう少し早めに出れば、あるいは渋滞がなければもう少し早くに都内に入れたかもしれない。

 とはいっても少し遅くなったからか、渋滞情報にあった用賀からの三軒茶屋間の渋滞はなく、1時には家に着くことが出来た。

 前回のこの作戦では、ETCカードをさし忘れてしまうし、今回の行きには、早朝深夜割引、通勤割引適用作戦として、午前4時頃に出発して名古屋までいったものの、実は、名古屋インターで降りそこなってしまって、春日井インターまで行ってしまい、倍以上の料金を払い、なおかつ余計に時間がかかってしまったという大失敗をしてしまったのだが、帰りのこの作戦でやっと成功させることが出来た。

 行きのこの作戦は少しきつい感じもするが、帰りのこの通勤割引、早朝深夜割引適用作戦は意外と有りな気がした。


戻る

作成年月日 平成18年 4月10日
作 成 者 本庄 章