中高年は足首がネックか

2001年12月 5日記
 先日、キャンプ場閉鎖後の小川山でボルダリング中の中年女性に事故が有った。

 林のボルダーのドンキーの横の小さな岩のスラブの課題で足を滑らせ、足首を怪我し、近くにいた人達の助けにより救急車で運ばれていった。

 足首に大きな怪我をしており出血も多かったようであるが、結局その人は足首の骨折により入院したようである。

 岩はそんなに大きくなく、傾斜も無いので、ノーハンドでも登れるようなスラブであったため、その事故を目撃した時は、そんな大怪我をしているとは思いもしなかった。せいぜい岩角に足首をぶつけ、それで切り傷をおった位にしか考えなかった。

 その後、その岩の形状を調べた所、ほんの少し傾いた地面に少し浮いた状態で乗っており、その浮いた状態の縁が5cm位のテラス状の出っ張りとなっていた。

 多分上から2m位ずり落ちて来て、その出っ張りに爪先が引っ掛かり、片方の足首に体重の大部分がかかってしまったのであろう。それによって足首を骨折してしまったと思われる。

 小生も、緩い斜面に飛び降りた時、足首に大きなショックを感じた事が何回かある。特に少し前屈みに飛び降りた時などは結構大きな痛みを感じたりする。その様に、足首の柔軟性の欠如とでも言う状態を何回も認識している。少し落ちる高さが高かったり、傾斜がきつければ多分怪我をしていたのであろう。

 これらの経験から、中高年にとって、この足首の柔軟性の欠如という事がどうもボルダリングに於いては致命傷になる感じがしてならない。下地がそれ程悪くはない場合は、2m位の所から飛び降りてもそれほどのショックはないし、膝のクッションを使う事ができるのだが、ちょっと傾斜が有ったりして、足首の曲がる限界を越えてしまった場合は、もはや膝の屈折を使う事も出来ず、足首にまともに衝撃を受ける事になってしまうことが予想されるのである。

 これは、人工壁の厚い少し硬いマットででも経験する事がある。つまり、体重の掛かる踵部分のマットが余計に沈み、足首が曲げられてしまい、足首に痛みを感じる事が有るのである。

 ただ、静的な足首の柔軟性は、若い時とそれ程変わっている訳ではないので、腱とか靱帯とか筋肉とかそういうものの柔軟性というか弾力性がなくなっているので、それで、衝撃を吸収出来ないのかも知れない。

 そんな訳で、それまでは股関節等の登るための柔軟性を追求するストレッチに時間を割いていたが、これからは先ずは足首を中心にストレッチをしなければならないものと思うようになった訳である。

 しかし、いずれにしても、この足首の柔軟性の欠如を考えると、やっぱり中高年はボルダリングは無理なのかなぁなんて思ってしまうこの頃である。

 中高年は足首に注意しなければならないのである。


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作成年月日 平成13年12月 5日
作 成 者 本庄 章