城ヶ崎・バンブー北の磯で、ほんのちょこっとボルダリングしてみました

2007年 2月 9日記

 日曜日の日に、クライミングのスクールに参加するため、城ヶ崎に行った。相棒と二人である。

 土曜日の昼過ぎ、1時頃に家を出発した。首都高、東名、小田原厚木有料道路と順調に流れて行った。しかし、小田原厚木有料道路の出口を間違えてしまって、小田原西の一つ手前の小田原東で出てしまった。

 この小田原厚木有料道路の小田原の降り口だが、伊豆方面に行くには、小田原厚木道路の先に西湘バイパスの1区間4kmがくっついてくるのだ。なにも考えないと、その4kmを走って、200円余計に料金を払うことになるのだ。そのため、何時もは小田原厚木道路を終点の小田原西で降り、小田原の市内を少し走って西湘バイパスの終点の石橋まで行っていたのだ。

 そんな訳で、最初は気付か無かったのだが、早川の手前の渋滞にはまってからやっと降り口を間違えたことに気が付いた。なにしろ、城ヶ崎へはちょうど7年振り位いだったのだ。

 その後、西湘バイパスの石橋の出口の先まで渋滞が続き、その間、結構時間が掛かってしまった。小田原厚木有料道路の渋滞情報では、石橋出口まで5〜6kmの渋滞と報じられていたのだが、実際は、石橋の出口まで、自動車は流れていたので、小田原西から、西湘バイパスの石橋出口までの有料道路を使えば、渋滞はもっと短くて済んだものと思われる。しかし、そうすると200円余計にかかるから、その200円をどう考えるかが大いに悩ましいところなのである。

 そこからは一般道モードのカーナビの誘導に忠実に走ったものだから、真鶴の山の上のグニャグニャ道を走り、熱海市内も、駅を経由する街中の道を走ったりして、意に反する観光をしたりしながら、伊東市内に入っていった。

 以前はそれほど感じなかった、真鶴の一般道(135号線)だが、結構山に登り、結構曲がりくねった道であった。真鶴有料道路は新道(3.4km)で310円、旧道(10.7km)でも200円だから、恐らく有料道路を通ったほうが賢いのかもしれない。それが証拠に、殆どの自動車は有料道路に入っていっていた。それに反し、熱海ビーチラインに入っていった自動車はすくなかった、様な気が。因みに、熱海ビーチライン(6.1km)の通行料金は250円なそうな。

 うちのカーナビは相変わらずこの伊東市内でも、海沿いのバイパスを通らない、昔の街中を走る国道を指示してきたから、その指示には従わず、海沿いを迂回するバイパスに入っていった。

 途中、以前は無かった道の駅が出てきたので、話の種に寄ってみた。相棒曰く、日本一の広さの道の駅だとか。でも、そんなに大きくも見えなかった。既に5時を過ぎていて、回りも薄暗くなりかかっていたということもあったのかも知れない。日帰り温泉施設もあり、確かに大きくはあったのだが。

 宿泊場所の近くにスーパーがあったはずだと、そのスーパーの案内を探しながら走っていたら、いつの間にか宿泊場所への分岐まで来てしまった。仕方がないから、スーパーでの買出しを諦め、宿泊場所に直行した。ということで、その日の夕食は、推して知るべし、とってもささやかなものとなった。

 その夜は、相当に強い風が吹いた。しかし、その宿泊場所は、屋根のある、壁のある普通の家だった。従って、強い風が吹き荒れ、時々家が揺れたとは言っても、ラジオを聴きながら、何時もよりは落ち着いて時間をすごすことが出来たのだが、それでもやっぱり、翌朝の海辺での講習会のことを物凄く心配していた。といいながら、実際は持参した寝袋に包まっていたものだから、いつの間にか寝てしまっていたのだった。

 翌朝、7時過ぎに目を覚ました。風は収まっていた。一先ず、やれやれであった。

 9時頃、出発し、富戸の駅を目指した。

 うちのカーナビなのだが、ここの所なんだか調子が悪い。昨夜も、道の駅に入ったものだから、その後は表示が乱れてしまっていたのだが、その朝も、走り出す前から、現在地表示がずれてしまっていて、正常な位置を示さない状態だった。大体、カーナビの表示は、測定された現在地から一定範囲の中に道路があると、現在地表示はその道路上になり、その後もその道路の情報も含めて表示の修正が行われてゆくものらしい。従って、走り出す時に大きく道路から外れており、かつGPSの電波が弱いと、その表示はますますずれていってしまうらしい。そんな訳で、走り出すと、その表示はますますずれていってしまった。

 途中、コンビニに寄って、昼ごはん等を購入し、走り出すと、カーナビの表示はもっともっとおかしくなってしまって、もはや現在地の予測すら出来ない状態になってしまった。そんなものだから、一応富戸の駅を目的地に設定してあったのだが、国道からの分かれ道が分からなかった。従って、一旦海沿いに出るカーナビの道へは行かず、トポ付属の地図を頼りに、国道から直接入る道を行くことにした。

 地図には「野生の大国」だかのところから海側に入ってゆくとなっているのだが、その野生の大国だかが出てこない。看板にも注意して走ったのだが、看板も見当たらなかった。そうこうするうちに、地図上のその先のコンビニらしいものが出てきてしまった。やっぱり行過ぎていたようだ。

 少し先でUターンし、コンビニの先を注意深く走って行ったら、海側に分かれる少し太めの道が出てきたので、その道に入っていった。

 その道は、途中で狭くなり、別の道が分岐したりしだした。カーナビの表示がおかしいといっても、とんでもなく大きく外れてはいないから、その付近の大まかな地図は表示している。地図上の現在地が分からないだけだ。その現在地の分からない地図の誘導ラインは、途中、大きな迂回をショートカットする道を示している。しかし、実際の走っている道は、誘導ラインの走っていない迂回する道の方の様だ。遠回りにはなっても間違いはなさそうだったので、そのまま進んでゆくと、誘導ラインのショートカットの道だろう道が交わってきた。走りながらそっちの道を覘いてみたら、それまで走ってきた道よりは大分に細そうに見えた。やっぱり道なりの実際に走った迂回する道でよかったようだ。

 踏み切りを渡ると直ぐに富戸駅が出てきた。駅の横は少し広くなっており、一部月極駐車場になったところがあったので、そこに自動車を停め、迎えの自動車を待つことにした。約束は10時だったのだが、到着は9時半頃だった。

 駅の待合所を覘いたりしながら暫く待っていたら、自動車のナンバープレートからそれと分かる、講師の方の自動車がやってきた。小生は自動車の外に出て待っていたのだが、多分、風貌から、それとは分からなかったようだ。何しろ、普段はボルダリングをやっていると連絡していたものだから、直ぐには分からなかったのだろう。お声掛けし、少しお話をしてから、漁火ロックに連れて行っていただいた。

 午前中は漁火ロックで、ジャミングの基礎を教わった。

 このジャミングだが、最近は小生も、クラックのボルダーがあると、それを登ったりするようになった。といっても、わざわざクラックのボルダーを探してまで登るということではなく、たまたまそのエリアにクラックのボルダーがあると登ってみるという程度ではあったのだが、その時に、ジャミングの上手な人はいとも簡単に登るところを、小生は物凄く苦労しても登れなかったりするものだから、以前からジャミングを練習したいと思っていたところだったのだ。

 例えば、笠間のフィンガークラックやフィストクラックだ。ターゲットは触ることすら出来ないから、憧れの的だが。最近で言えば、天理・国見山の捻挫クラックだ。

 フィンガークラックは、ジャミングをやらねばと考え出してから以降、何回かクラックだけで登ろうとやってみたから、最近はクラック通しで何とか登れるようになってきた。フィストクラックは、高くて怖いし、ジャミングが殆ど効いてくれないので、いまだに登れていない。捻挫クラックは、笠間の成果からか、下の方は何とかジャミングで行けたが、上はクラックが広がってしまったので、レイバックに逃げてしまった。でも、最近は積極的に練習した結果なのか、何となくハンドジャムが効いているという感じがつかめてきていた。この講習を受けるまではそう考えていたのだが、教わってやってみたら、それまでのジャミングがジャ道だったことがはっきりと分かってしまった。

 先ず最初に、クラックの出だしで、足は地面でハンドジャムを試してみる。順手、逆手、いろいろとああでもないこうでもないと、何回もやってみる。決まらないから、それほど手も痛くはならない。そんな感じで、ゴチョゴチョやっていたら、講師が、これは少し難しかったかも、だって。

 まぁ、そんな感じで、ジャミングの練習をした後、トップロープで5.7だか5.8だか、その辺の課題を登らせていただいた。

 講師の登った通り登る訳だが、何手もの手順で登ってゆくから、いざ自分で登りだすと、すっかり忘れていた。それでも、なんとか一生懸命ジャミングをして、なかなか効いてくれないハンドジャムを繰り返しながら、その内の一本くらいは上まで行ったかも知れないが、多分、殆どは上まで行けなかったような気がする。

 いくらハンドジャムが効かないとはいえ、回数を重ねているとやっぱり手の甲が痛くなってきた。特に左手の人差し指の付け根辺りは、触るだけで痛くなってしまっていた。

 午後からは、一緒に講習を受けた人の要望らしく、近くのバンブー・北の磯という所に行った。この磯は、5m位の懸垂下降があったため、相棒は自動車でお留守番ということになり、小生一人でご一緒させてもらった。

 ここからが本来のボルダリング紀行の始まりである。

 北の磯への降り口には、途中のテラスまで2本の数mのロープが垂らされていた。そのうちの一本は瘤をいくつか作ったロープだったのだが、もう一本の方は瘤が無かったので、そのロープを使って懸垂下降をした。一番下までは10mくらいもあっただろうか、初めてだったので、念のためということで、ATCにロープをセットして降りたのだった。

 下降地点には、3、4mのボルダーがデンと構えており、その奥のトンネルを使って隣の浜に行く。そのトンネルの天井にボルダー課題がいくつか設定されているらしいのだ。実は、そこの課題をロクスノに発表された方のスクールに参加させてもらっていたのだった。といって、ボルダリングのスクールではないから、そこを触りに来たわけではない。あくまでも、ロープを使ったクラッククライミングをしに来たわけである。

 ということではあったのだが、ここを希望した方は、そのトンネルの天井に設定された、スパニッシュダンサーとかいうルーフクラックの課題を登りたかったらしく、講師の方が、そこにプロテクションを設置した。

 小生は、そんな11cだかのルーフクラックなんて無理だから、易しいところを1本登らせて頂いた。このルート、クラックチックなというルートだったから、午前中のルートよりは普通に登ることができた。ホールドを指先で普通に持てることが普通に嬉しくなってしまった課題だった。なにしろ、午前中の特訓で既に手の甲は、テーピングはしていたものの、既に痛痛モードに突入してしまっていたものだから、一生懸命ジャミングをやろうと意識はしたのだが、普通に普通のホールドの持ち方をする場所の方が多かったこともあって、普通に登ってしまったのだった。

 程なく、一組のクライマーがやってきた。崖の上で、我々のいる浜の方を向いた女性が、降り口が分からないとか何とか言っていたので、降り口は反対の方だと教えてあげた。

 暫くして、男女の二人組が降りてきた。漁火ロックで登っていた方のようだった。我々の後を追ってこられたらしい。講師の方に、そのルーフの課題を色々聞いていた。

 別にやることもないから、隣の浜に戻って、最初に目に付く大き目のボルダーを探ってみた。

 先ずは降り口だ。隣に2mくらいの岩が寄り添っているから、その岩を使えば下降は問題がなさそうだ。

 最初、その岩に近づいた時に、崖側の面が垂壁からチョイ被りの面に見えたのだが、近づいてみたら、あまり面白そうではなかった。

 その面の左側は、上部が大きく凸凹するが、ホールドも適当にありそうで、小生にも何とかなりそうに見えた。海側の面は高さも一番高いし、逆層だし、おまけに下に小さな岩が出ているしで、小生には無理のようだった。

 海側面の右側のカンテの右面は上記の通り、なんとかなりそうな面だ。その面の触ってみた。

 SDでは無理だから、立ったまま左手で届くホールドで離陸し、右手をカチで中継して、上の傾斜のゆるくなる辺りのちょっとしたリップ状を探ってみた。下からは持てそうに見えたのだが、全く持てる気配が窺えなかった。仕方がないから、飛び降りた。

 裏の浜に戻ると、降り口の浜の方のクラックを登ろうと言われ、再び隣の浜に移動した。

 そのクラックは最初はフィンガーだったので、その部分は決まったのだが、そこから上が難しく、そこから進めなくなってしまったし、フィンガーが決まりすぎて指も痛かったので、折角トップロープをセットしていただいたのだが、早々にトライを中止してしまった。

 戻りかけに、さっき触ったボルダーは登られているのか聞いてみたら、特に課題はないとのことだった。この北の磯は、分かりにくいし、降りるのも結構大変だから、わざわざここまでこんな極普通のボルダーを登りにくる人もいないのだろう。

 その時、そのクラックを触っていた面の、ちょうど降り口の途中のテラスになった所までの2mちょっとの垂直の壁のラインを、この辺なら登れそうだと、講師の方が教えて下さったので、小生だけ少しそこに残り、そのラインを登って見た。

 そんなに高くないし、適当なホールドもあったので、SDでやってみた。左下に巨大なスタンスがあったので、難なく離陸が出来、右上のガバカチが取れた。次は大分左に寄った少し上のリップっぽいホールドだ。左足を少し高めに上げ、ちょっと距離があるから、途中甘めのカチで繋いで左手を飛ばしてみた。僅かに届かなかった。

 次は、高めに上げた左足が滑ってしまった。

 その時の右手のガバカチを調べてみたら、右サイドにも指が掛かり、そこを持つと、より左横に動きやすいことを発見した。

 三回目、その右サイドにも小指と薬指を掛け、思い切り左に出てみたら、左上のリップっぽいホールドが取れた。そのまま立ち上がればリップである。マントルは難しくは無かった。

 自分的には、5級位か。多分6級位だろう。もしかすると7級か。まぁ、そんなところだ。

 先に触って敗退した岩も触りたかったのだが、その岩は少し高めだったし、万が一落ちて怪我でもすると、スクール中ということで、講師の方にも迷惑がかかってしまうので、再度登ることはしなかった。

 戻ってみると、講師の方が、11のクラックを登るということで、トップロープをセットして下さるとのことだった。

 トップロープは、小生が下から場所を確認し、太い立ち木を利用してセットされた。そこを先ず講師が登り、続いて生徒3人で登って見た。最初の方は、3手か4手進み、途中で降りてきた。小生はというと、11のクラックだから、最初のハンドは効いたものの、次のジャムを決めることは出来なかった。もう一人の方も、小生と同じところで降りてきた。やっぱり2手目からが悪かったようだ。

 その後、他の二人は何回か挑戦を繰り返していたが、小生は、またも暇になったから、ルーフのボルダー課題のホールドを触ってみた。出口付近だけだったから、多分11dとかのグレードだ。ほぼ完全のルーフで、その内の一つは僅かにかかる程度のホールドだった。

 暇ついでに、講師にフィストジャムについて聞いて見た。フィストジャムも、小生の考えていたジャムとはちょっと違っていた。教わった方法でフィストジャムをすると、決まるところでは意外と決まってくれたようだ。小生は、ハンドは駄目だが、フィンガーとフィストはそこそこ決まったようだった。

 来たときとはほんの少し違う道を通り、5時前に自動車に戻って、スクールは解散となった。

 解散してからの帰り道で相変わらずカーナビが使えなかったのだが、何とか、トポ付属の地図で国道に復帰はできた。一番欲しいときに使えないなんて、なんとも情けないカーナビであった。

 伊豆には観光客価格というものがあるらしい。ガソリンでさえ地元の人と観光客では結構な差があるらしいのだ。ちょうど全国チェーンの牛丼屋があったので、結構久しぶりにその牛丼屋に入った。

 時間もまだ6時頃だ。早朝夜間割引を使うには少し早い気がしたが、どうせ早川辺りで渋滞するだろうと、そのまま帰ることにした。

 伊東市内に入るまでがほんの僅か渋滞気味ではあったが、その後は順調すぎるくらいに順調に進んだので、多賀駅の近くのコンビニに寄てから、熱海ビーチライン、真鶴有料道路を迂回して走っていった。

 真鶴有料道路は出口で渋滞していたらしいが、一般道は何の渋滞も無く、真鶴有料道路の自動車と合流した。

 その先、石橋まで、2kmかそこら渋滞したが、期待した程の渋滞も無く、結局たいした時間調整にはならず、小田原西から小田原厚木有料道路に乗った。

 まだ時間は早い。大磯のパーキングエリアに入ってみた。結構混んでいた。お茶でもと思ったのだが、お茶のサービスは無かったので、10分かそこらで出発した。

 行きには2箇所ほどのパーキングエリアがあったので、もう一箇所あるだろうと走っていたら、厚木に着いてしまった。

 厚木からはちょうど8時に東名に乗り、海老名のサービスエリアに寄った。ここには床屋さんがあるはずだった。

 行ってみたら、床屋は既に閉まっていた。時間はまだ8時過ぎだ。早朝夜間割引の発効する時間までは1時間くらいある。ここで、1時間くらい時間をつぶそうかとも考えたのだが、エリア内は結構混んでいたので、あまりゆっくりと椅子に腰掛けていられる雰囲気でもなかった。それより何より、何となく疲れてもいたし、厚木からだから、5割引でも安くなるのが600円くらいだ。期待していた東名の渋滞も既に解消されていたようだということも分かったので、そのまま早めに家に帰ることにした。

 東京料金所通過はちょうど9時だった。少しゆっくり目に走り、少しゆっくり目に休んでも、厚木、東京料金所間は1時間ほどだった。

 ということで、家に着いたのが10時頃だった。

 岩場にいた時間が長かった割には、登っていた時間は短かったような気がする。でも、結構疲れたしまった様だ。因みに、翌朝は既に筋肉痛が発症していた。


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作成年月日 平成19年 2月 9日
作 成 者 本庄 章